マラソンランナーがイヤホンをつけて走る光景は、もうすっかりおなじみですね。
例えば、Qちゃんこと高橋尚子さん。
2000年のシドニー五輪女子マラソンで優勝した時、hitomiさんの「LOVE2000」を聴いてテンションを上げていたというのは有名な話。
お気に入りの音楽を聴きながら走るのは楽しいものです。
でも楽しいだけじゃなく、実はいろんなメリットがあるんですよ~!
マラソンと音楽の関係について、ちょっとご紹介。
楽しく走れる、効果的な曲の選び方も教えちゃいます!
音楽で走りの快適さが20%アップ!
まずは「音楽はランナーのココロに効く」というお話。
お気に入りで、しかも自分のランニングピッチに合うテンポの曲を聴きながら走ると…
・楽しいな!と思う感覚が20%くらいアップする
・キツいな…と思う感覚が10%くらい減る
という研究結果があります。
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「楽しいな!」は実験に参加した人に聞いた感想なので、なんとなく納得。
一方「キツいな…」の方は、心拍数などから割り出した科学的な数値なんです。
つまりスポーツ科学から見ても、音楽は運動に効果的というわけ。
もちろんどんな運動にも音楽が効く!というわけではありません。
短距離走や重量挙げなど、一気に力を爆発させるタイプの運動にはむしろ不向きです。
これらの運動は、自分の内部に向かって集中を高めていくもの。
そんなときに音楽を聴くのは、かえって集中のジャマになってしまうんですね。
これに対して、マラソンなどは持久力が大切なスポーツ。
運動強度はそれほど強くないものの、ややキツい運動が長時間続きます。
この場合は、適度な刺激を受けて気分を一定に保つほうが効果的なんだそう。
音楽や景色など、マラソンは五感で刺激を受けながら走るスポーツ。
「走る楽しみ」を上手に利用して、効果的な走りを手に入れましょう!
音楽で、リズムの「カップリング」を目指す!
次は「音楽はランナーのカラダにも効く」というお話です。
走っている間、あなたの体は3つのリズムを刻んでいます。
・脚の動きから生まれる「運動リズム」
・吸ったり吐いたりの「呼吸リズム」
・心臓の鼓動の「心拍リズム」
この3つがうまく融合して、ひとつのリズムになる現象を「カップリング」と呼びます。
カップリングができると、体全体でムダのない走りができるんです!
つまり、楽な呼吸のままで、エネルギーの代謝や運動効率がグッと上がる仕組みです。
音楽を聴きながら走れば、このカップリング現象が起きやすくなりますよ。
ココロはもちろん、カラダにもメリットがある…これは音楽を聴いて走るしかない!
どんな音楽が効果的?
好きな曲はたくさんあるけど、どんな曲がマラソンに向いているんだろう?と、お悩みのひとも多いはず。
曲によっては快適な走りのジャマになってしまうこともあります。
ここでは曲選びのヒントをいくつかご紹介しますね!
(1)テンポが一定な曲を選ぶ
長距離を楽に走り続けるコツは、一定のペースを保つこと。
でも、初心者ランナーは他のランナーやタイムが気になって、ついペースが乱れがちです。
もちろん、普段の練習でペースメーカーがいるわけでもないし…
そこで、音楽をペースメーカーにしちゃいましょう!
走るスピードの要素は「歩幅」と「脚の回転数」の2つです。
この2つを、曲に合わせて一定に保てば、自然と楽な走りになるというわけ。
そのためにも、曲の途中でテンポが変わらないものを選びましょう。
ちなみに無理なく楽しく走るには、歩幅はあまり大きくしないほうがオススメですよ。
(2)自分に合ったBPMを見つける
BPMとは「Beat Per Minutes」の略で、1分間に刻むビートの数のこと。
つまり曲のリズムの速さを表す単位です。
例えば140BPM=1分間に140回ビートを刻む曲、ということになります。
140BPMの曲に合わせて走ると、1分間に左右合わせて140回脚が動きます。
これをふまえて「自分がどんなピッチで走りたいか」を考えて曲を選びましょう。
初心者なら160BPMくらいがオススメです。
このピッチならこんな曲があります。
・2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン(郷ひろみ)
・お願い!セニョリータ(ORANGE RANGE)
アカペラバージョンです。笑
このペースだと、1kmをだいたい8分くらいで走れます。
曲を思い浮かべて、同じようなピッチの曲がお気に入りの中にないか探してみましょう。
80BPMくらいのスローな曲が好き、という人も大丈夫。
この場合はビート1回ごとに2回着地すればOKですよ。
もう少しピッチを上げたくなったら、165~170BPMくらいの曲にアップ!
・メリッサ(ポルノグラフィティ)
・長い夢(YUKI)
などがオススメです。
初めは同じくらいのBPMの曲を集めて、リピート&シャッフル!
ピッチを合わせると走りがキツいと感じたら、歩幅を少し縮めてみて。
(3)違うBPMの組み合わせを楽しむ
慣れてきたら、BPMの違う曲を組み合わせてみるのもオススメです。
何度かレースを経験すると、自分なりのペース配分がつかめてくるはず。
気持ちよく走れた時のペース配分を思い出しながら、曲を並べてみましょう。
少しゆっくりめの曲で始まり、中間は一定のピッチ、最後はアップテンポ…
なんてアレンジになる人もいるかも!
今回は邦楽をご紹介しましたが、もちろんジャンルは自由!
最近はランニングのための曲もたくさん作られていますよ。
世界中の音楽から、あなただけの「ベストペースメーカー」を作り出してみては?
こちらの記事も関連性があり、面白いです!
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